九州電力は17日、玄海原発3号機(玄海町)が30年を超えて運転するのに必要な「長期施設管理計画」の認可に向けた補正書を原子力規制委員会に提出した。40年を超えて使っている設備の特別点検を2025年度中に実施することを盛り込んだ。
九電は「GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法」の25年6月の全面施行を前に、長期施設管理計画の認可申請を昨年8月、規制委に提出した。新制度で30年以降も運転するには、施行前に認可を受ける必要がある。3号機の運転開始は1994年3月となっている。
規制委は昨年10月の審査会合で、3号機の共用施設に当たる廃棄物の焼却炉建屋が1、2号機用として1981年から使われていることを踏まえ、劣化状況を調べる特別点検を求める方針を決めていた。
九電は規制委の審査内容を踏まえ、焼却炉建屋が原子炉本体よりも古く、使用開始から43年を経過しているとして、「25年度中に特別点検を実施し、点検結果に基づく技術評価を行う」ことを長期施設管理計画に記載した。(松岡蒼大)