発掘調査が行われている下町遺跡=小城市小城町

下町遺跡の発掘調査に関する説明会=小城市のゆめぷらっと小城

 小城市が発掘調査を行っている同市小城町の「下町(しもまち)遺跡」についての現地説明会がこのほど開かれた。市民らが小城のまちづくりのルーツを探り、当時の暮らしに思いをはせた。

 下町遺跡は小城町の中心市街地にあり、昨年1~3月と、同11月から現在までの2回に分け、初めての発掘調査が行われている。

 説明会は、雨天のため遺跡に隣接するゆめぷらっと小城(同市)で開催。市文化課の担当者が、約500平方メートルの調査エリアから弥生時代後期の竪穴住居跡18基や掘立柱建物跡などが確認され、多くの土器や稲作に関わる石包丁、ガラス小玉や土製の勾玉(まがたま)などの装身具、火を使う際に使用する支脚が見つかったことなどを説明した。

 住居跡はすべて同時期のものではなく、何度も建て替えられた形跡があり、市文化課は「当時から住みやすい場所を選んで継続的に集落を営んでいたのではないか」としている。調査終了後は埋め戻し、報告書をまとめる。(古川浩司)