「スマホを触っていたら時間がたってしまった」「何もせずに一日が終わった」。こういった後悔は身に覚えがあるだろう。
著者のモチダさんも、そんな1人だ。30歳を過ぎたあたりから時間の短さを実感。スマホのスクリーンタイム平均を見て、危機感を覚えたそうだ。好きなものを見つめ直し、新しいことにも挑戦したい…。初期投資3000円というルールの下、趣味探しスタート!
英会話や刺しゅうといったさまざまなことに挑戦していく。中にはレターセット集めや水彩画、染色など、自身が元々好きだったことにも改めて触れる様子も描かれている。
「明日やろうはバカやろう」。そう語る著者の行動力の高さに驚いた。子育てや仕事をこなしながら、趣味探しを続けていることにも感服した。実際にかかった初期費用も記載されており、これからやってみようという人の参考になるだろう。
新しい自分の一面を発見しながら充実した様子のモチダさんを見ていると、何かしたい欲が湧いてくる。10年弱、ほったらかしにしていた透明水彩絵の具や水彩色鉛筆を引っ張り出したくなった。「水彩は自由だからおもしろい」。著者の言葉を胸に、まずはほこりを払うところから。(KADOKAWA/1485円)
(コンテンツ部・池田知恵)