戦後80年を迎え、戦争体験を直接聞く機会がますます少なくなっています。佐賀新聞など全国の18新聞社が連携し、各地の体験者の証言を共有、掲載して、1945年の「あの時」を伝えます。(随時掲載)
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「お前たち、何やっている!」。怒鳴り声に驚いて目を覚ました。1945年2月7日深夜、中島飛行機の尾島工場(群馬県太田市)に学徒動員されていた竹井正衛(まさえ)さん(95)=同県高崎市下之城町=は、3交代勤務を終えて熟睡していた。

「80年と言って何を考えるのか。一人一人が平和に対する気持ちを持たないとならない」と語る竹井正衛さん=1月14日、群馬県高崎市下之城町の自宅(宮崎浩治撮影)