日本政策金融公庫主催の「第12回高校生ビジネスプラン・グランプリ」で、ベスト100に早稲田佐賀高2年のチームが選ばれた。視覚障害者が周囲に助けを求めやすい社会を目指し、白杖(はくじょう)に取り付けるヘルプボタンを考案した。
過去最多の536校から5151件の応募があった。唐津市の学校がベスト100を受賞するのは初めてで、1月30日に峰達郎市長に受賞を報告した。
メンバーは探究授業でチームを組んだ江田そらさん、市原百菜(もな)さん、柴田貴永(きえ)さん、大川麻里さん。視覚障害者からのヒアリングで「外出しにくい環境」になっていることに着目した。障害者は「助けを求めにくい」、健常者は「意思表示をしてもらわないと助けていいか、迷う」の声があり、白杖に取り付けるヘルプボタンを考えた。
録音できる玩具を利用して試作品を作り、「困っています。お手伝いをお願いします」の音声は人工知能(AI)で生成した。起業にも興味がある江田さんは「応募は中間地点。できればビジネスまで持っていきたい」と語った。同校は起業家教育に熱心な30校に贈られる学校賞も受賞した。(宮﨑勝)