佐賀新聞創刊140周年記念事業として佐賀市の佐賀県立美術館で開かれてきた特別展「桃山三都-京・大坂と肥前名護屋」が29日、閉幕した。唐津市の佐賀県立名護屋城博物館が所蔵する豊臣秀吉ゆかりの「黄金の茶室」(復元)が初めて移設されたほか、新たに発見された「洛中洛外図屏風」(個人蔵)が公開され、多くの観客を魅了した。
最終日は冷え込みが厳しい中、午前9時半の開場から観客が詰めかけた。黄金の茶室を熱心に見つめていた佐賀市の男性(70)は「これが見たかった。太閤さんから茶室に招かれたお客さんたちも、きっと私のように驚いたことでしょう」と語った。
特別展は国宝5点、国重文5点を含む99点の名品を全国から集めた。特別展を担当した学芸員の松本尚之さんは「『桃山三都』をキーワードに、肥前名護屋を京都や大坂と並列させる試みだった。肥前名護屋の位置づけを改めて考えるきっかけになった」と話した。(古賀史生)
■佐賀新聞創刊140周年記念特別展「桃山三都-京・大坂と肥前名護屋」
主催・佐賀新聞社、佐賀県立美術館。特別協賛=木下グループ、草苑、冠婚葬祭セリエンス、ホテルマリターレ創世。