佐賀県内の公立小学校の教員らによるユニークな授業実践の発表会が26日、佐賀市の保育園ひなた村自然塾で開かれた。一人一人の特徴を踏まえた声かけや、褒める言葉を伝え合う活動などが報告され、子どもたちが主役となる環境づくりについて語り合った。
福岡県の教員や県内の中学生を含む6組が登壇し、授業や学校での体験を語った。公立小教員の前田文香さんは心理学の分析を生かし、子どもの特徴に合わせた声かけや学級づくりを取り入れており、「理解しようとすれば、子どもも愛情や安心感を感じてくれる」と語った。
福岡県の公立小教員の楠元喜子さんは、良い行動を互いに褒め合う“褒め言葉のシャワー”を紹介した。掃除の様子などを撮影した写真にクラスメートがメッセージを書き込むことで、「人や物に対しても良いところを見るようになった」と児童の変化を伝えた。
佐賀市のNPO法人・こどもシンクタンクSAGAが「オモロー授業発表会」として開き、昨年8月に続いて2回目。教育関係者や学生ら約70人が参加し、発表の合間には車座になって感想を語り合った。
小学校教員の脇山真優さん(26)=武雄市=は「学習面で児童ができていない部分に自分自身が焦っていたが、もっと子どもたちのできることに目を向けて、楽しみながら成長できれば」と話した。
2月15日には鳥栖市の田代まちづくり推進センターでも開く。(横田千晶)