高校に設けられた期日前投票所で、投票に臨む生徒=唐津市神田の唐津南高

高校に設けられた期日前投票所で、投票に臨む生徒=唐津市神田の唐津南高

唐津市で初めて高校に設けられた期日前投票所=唐津市厳木町の厳木高

高校に設けられた期日前投票所で、投票に臨む生徒=唐津市厳木町の厳木高

 26日投開票の唐津市長選・市議選で、1日限定の期日前投票所が21日、唐津市の厳木高と唐津南高に設置された。高校生に政治参加への意識を高めてもらおうと、市選挙管理委員会が初めて企画。両校の3年生計19人が市の未来を考えて一票を投じた。

 佐賀県内では、2022年12月の県知事選で、佐賀市選挙管理委員会が佐賀工業高(同市)に1日限りで期日前投票所を開設した。

 唐津市選管は「高校生のうちに投票を経験することが、継続的な投票行動につながる」として市内の県立高校に期日前投票所の設置を呼びかけ、3校が応じた。唐津商業高は22日に行う。

 設置時間は両校とも1時間。厳木高では多目的室に投票所が設けられ、期末考査を終えた3年生6人が下校前に投票した。山下太一さんは「学校では選挙に触れる機会が少なく、政治を身近に感じられた」と話し、平田寧音(ねね)さんは「(投開票日の)日曜日は予定があった。学校だと気軽に投票できる」と感想を語った。

 唐津南高は3年生13人が訪れた。川口慧乃真(えのみ)さんは事前に配布された選挙公報を見て投票先を決め、「多くの人でにぎわう唐津に」との願いを込めた。世戸直明教頭は「選挙の仕組みや流れを体感するいいきっかけになったと思う」と述べた。

 17年の前々回の市長選・市議選は選挙権年齢が20歳から18歳に引き下げられて県内で初めての地方選となり、18歳の投票率は56・02%だった。21年の前回は51・93%。市選管は「実際に投票した生徒が同級生や家族に投票体験を話し、周囲の投票意欲の高まりにつながれば」と期待した。(松岡蒼大)