教育現場での新聞活用「NIE」(ニュースペーパー・イン・エデュケーション)に取り組む佐賀県内の小中高校が21日、佐賀市の佐賀新聞社で実践内容を報告した。子どもたちの自己肯定感や読む力・書く力の成長につながった活動を発表し、「取り組みを継続したい」などと感想を述べた。
本年度実践校の多良小(太良町)、嬉野小(嬉野市)、吉田中(同)、致遠館高(佐賀市)の担当者が出席した。
嬉野小の荒川恵美主幹教諭は「必要な情報を見つけ、取捨選択する」「佐賀・嬉野の良さに気付く」など六つの力の育成を目指し、特別学級も含めた全学年で取り組んだ授業を報告。新聞で知った内容を教え合う授業(3年)や記事の読み比べ(5年)を通して「少しずつ力がつき始めている」と1年次を評価した。
実践2年目の多良小も全学年の授業で新聞を活用した。児童が子ども記者として取材・記事執筆を行い、自主学習では子ども佐賀新聞のワークシートを使った。松本健二教諭は「児童主体の継続的な活動として定着させたい」と語った。
県教委や他校からも参加があり、今後の実践に向けアイデアを共有した。(志垣直哉)