受験シーズンが本格化する18、19日の大学入学共通テストに合わせ、「学問の神様」として知られる孔子を祭る多久市の多久聖廟(せいびょう)で17日、受験生が志望校合格の願いを込めた絵馬の奉納式が行われた。
JR多久駅と唐津駅構内に設置された出張絵馬に投函(とうかん)されたものや、市内の義務教育学校生が書いた絵馬など485枚が集まった。市観光協会の担当者らが、伝統行事「釈菜(せきさい)」を簡略化した儀式にのっとり、聖廟内の孔子像前に絵馬を奉納した。
式に合わせ、江北中の3年生が書いた絵馬70枚を持参した保護者代表の女性(46)は「昨年はみんな希望の学校に受かったそうなので、今年も御利益を期待できれば」と話した。
市観光協会の野中保圀代表理事は「受験生の不安な気持ちが少しでも楽になれば。聖廟を通し、多久のことや孔子の思想を少しでも知ってほしい」と話した。
奉納式は国公立大2次試験と県立高入試に合わせ、2月20日と3月3日にも行う。絵馬は例年、計千枚程度奉納されるという。(古川浩司)