佐賀県茶業試験場でドローンを使った茶園の生育診断の技術確立が進められている。ドローンで撮影した画像から反射率を使って、樹勢をデータ化し診断する。現在は生産者が点在する茶園を回って目視で生育状況を確認しているが、ドローンの活用で、生育確認の大幅な時間短縮と、施肥など適切な管理が可能になり、収量や品質の向上が期待できる。

 県内の茶農家は、高齢化による離農で若手農家らに生産が集約されて大規模化する傾向にある。しかし、茶園の箇所が増えて、生育確認に割ける余裕がなくなっているのが現状だ。さらに、樹勢診断は個人の経験則に頼っているため客観的なデータではなく、十分な施肥や適切な枝の管理ができずに、収量や品質が低下するケースもあるという。