宇宙飛行士が実際に食べる白米やスープなどを試食する参加者=武雄市の県立宇宙科学館

 武雄市の県立宇宙科学館で10、11日の両日、宇宙食の試食会が開かれた。国際宇宙ステーションにある機器を再現し、市内の観光業関係者や科学館クラブ会員の親子ら約20人が、宇宙飛行士が実際に食べている食事を味わった。

 宇宙食を温める機器や、温水と冷水が出る蛇口などを館内のレストランに再現した。参加者は白米やわかめスープ、おかずは鶏肉のみそ煮、焼き鳥、ひじき煮、ビーフカレーなどを選び、食後にはうれしの茶とようかんを楽しんだ。

 白米はお湯を入れて約15分でふっくらとしたご飯になり、ビーフカレーはレトルトタイプで約20分間温めると食べられる。宇宙食には水や粉が飛び散らず、常温で長期間保存ができることが求められ、宇宙では味を感じにくくなるため濃いめの味付けにしていることなどが説明された。

 長崎県川棚町から参加した田中美智子さん(38)、千陽(ちはる)さん(7)親子は「宇宙食はもっとぱさぱさした物をイメージしていたが、普通においしく食べることができた」と笑顔を見せた。(澤登滋)