久光製薬(鳥栖市、中冨一榮社長)が9日発表した2024年3~11月の第3四半期連結決算は、売上高が前年同期比8・2%増の1112億5300万円、経常利益が1・0%減の164億7100万円で、増収減益だった。当期純利益は13・0%増の136億6000万円。

 国内向けの医療用医薬品は、がんの痛みを緩和する「ジクトルテープ」の販売が前年同期比で約25億円増と好調だったが、薬価改定や後発品使用促進などの影響を受けた。海外市場が円安の影響のほか米国を中心に一般用、医療用とも売り上げを伸ばし、全体で増収となった。販管費が膨らんだほか、為替差損の計上などで減益となった。

 また、国内外での売上高の伸長や原価率の改善などを踏まえ、通期の連結業績予想を上方修正した。売上高は20億円増の1540億円、経常利益は41億円増の230億円、純利益は47億円増の205億円を見込む。(小島発樹)