野球の独立リーグ・ヤマエグループ九州アジアリーグに参戦した「佐賀インドネシアドリームズ」の2024年シーズンは、公式戦16戦全敗に終わった。福原佑二球団社長(41)は「苦しい時期もあったが地域の人たちの応援に支えられ、選手は成長できた。さらに戦力を整え、期待に応えられるチームにしたい」と来シーズンを見据える。

 武雄市と嬉野市に本拠地を置くチームは4月、武雄市で開幕戦に臨み、約4千人の観客が集まった。宮崎サンシャインズに完敗し、厳しい船出となった。福原社長によると、選手は就労ビザではなく興行ビザを取得しなければならず、「国によって日本で野球をすることが理解されず、来日に時間がかかった」。メンバーが全てそろったのは5月下旬になったという。

 選手はインドネシアやフィリピンなど、7カ国から25人が集まった。レギュラークラスで年俸は約200万円で、月ごとに支給される。スポンサー企業から提供された嬉野市内の宿舎で生活する。食事も球団が用意し、野球に集中する環境を整えている。選手は生活費に3万~8万円程度使うだけで、残りは母国の家族に送っている。