副業を装った詐欺を未然に防いだ佐賀共栄銀行本店営業部(佐賀市)の野中美紗希さん(25)、大石千草さん(36)にこのほど、佐賀南署から感謝状が贈られた。
野中さんは10月、出金手続きなどのため窓口を訪れた女性の通帳に、外国人名義を含む少額の振り込みが複数記帳されていた点を不審に思い、部署のまとめ役の大石さんに報告した。大石さんも詐欺を疑い、女性から副業収入を出金しようとしていたことを聞き出し、警察官と一緒に思いとどまるよう説得した。
女性は動画を見てスマートフォンのスクリーンショットを送ると報酬が振り込まれる「副業」をしていたという。今後、報酬を引き出すための保証金などとして金銭を要求される詐欺に遭う恐れがあった。
野中さんは「日頃から取引で怪しい動きがないか確認することを心がけている。未然に防ぐことができてよかった」、大石さんは「女性はアルバイト感覚で、犯罪に巻き込まれている意識はなかった。詐欺は多様化しているので見逃さないようにし、積極的に声をかけていきたい」と話した。(北島郁男)