佐賀県出身プロ野球県人会(野中信吾会長=元横浜ベイスターズ)の少年野球教室が21日、上峰町の上峰町中央公園多目的広場であった。現役選手やOBら13人が、県内の小中学生約250人に守備や打撃の上達法を指導、交流を深めた。
野球教室は上峰町、同町教育委員会、県出身プロ野球選手後援会が主催し、今回で40回目を迎える。西武ライオンズの辻発彦元監督や東北楽天ゴールデンイーグルスの山田遥楓選手らが参加し、ポジションごとに分かれて指導した。
今季限りでの現役引退を発表した福岡ソフトバンクホークスの古川侑利投手は、投球練習をチェック。子どもたちのフォームを見ながら「サッカーボールを蹴るように足を踏み込むと、腕の振りにも力が入る」「普段の練習から低めのコースを意識して」などと、一人一人にアドバイスを送っていた。
元日本ハムファイターズコーチの中島輝士さんと元読売巨人軍コーチの岸川勝也さんは打撃練習で、「体重移動や体のバランスを意識するように」と動作を交えながら手ほどきし、中島さんは「上達するためには時には苦しい練習も必要」と助言した。
上峰中2年の大坪勇輝さんは「この日をずっと、ずっと楽しみにしていた。体の使い方がすごく勉強になり、大会で力が発揮できるようにすぐに練習で実践したい」と話した。
開会式では、同町の武廣勇平町長と佐賀新聞社の田中稔営業局長が「技術や野球に取り組む姿勢を学ぶとともに、楽しい思い出を作ってほしい」とあいさつ。サイン入りグッズなどが当たる抽選会もあり、大いに盛り上がった。(井手一希)