シジュウカラ

 寒くなると、シジュウカラはエナガやメジロなど、複数種で構成された群れ「混群(こんぐん)」で活動することがあります。異なる種類が集まる理由は、エサを見つけやすくすることと、猛禽(もうきん)類などの天敵をいち早く発見するためです。

 混群の中で、シジュウカラはリーダーのような行動を見せることがあります。先日、私が混群に出合った時のことです。エナガたちは人を恐れる様子もなく、私の手が届きそうな距離で枝から枝へと飛び回っていました。

 しかし突然、シジュウカラが「チーチー」と警戒の声を上げながら飛び込んできたのです。その声に反応したエナガたちは慌てて私から離れ、遠くへ飛び去っていきました。

 まるでシジュウカラが「人間に気をつけなさい!」と怒ったようでした。しっかり者の学級委員みたいなシジュウカラ。野鳥観察がますます楽しくなりそうです。