願ったことが実現(じつげん)するとしたら、何を願いますか。もしあなたが特別な力を手に入れたら、どのような行動をとるでしょうか。
物語の舞台(ぶたい)・チャッタナーの住人は、街を治める総督(そうとく)のことをとても尊敬(そんけい)しています。総督が、特別な力を使って、大火で灰(はい)の街になったチャッタナーに光をもたらしたからです。しかし総督は、自分にとって価値(かち)がある人にしか光を与(あた)えるつもりはありませんでした。
主人公のポンは刑務所(けいむしょ)で生まれたため、総督がつくった法律(ほうりつ)により、13歳(さい)まで出所できません。13歳になるのを心待ちにしていたポンですが、総督の考えを知り、刑務所から逃(に)げ出(だ)すことにしました。
たどり着いた村で、ポンはひとりの老僧(ろうそう)と出会います。自分の願いは、追っ手から逃(に)げきり、自由になることだと思っているポン。老僧はそんなポンに、進むべき道を示(しめ)してくれたのです。さて、その「道」とは?
登場人物の行動だけでなく、考え方の変化にも注目して読んでください。
(司書ネットワーク課 つつみかおり)
ほかにもこんな本をおすすめ!
◆人間の権利
ルイーズ・スピルズベリー/文(文研出版)
◆こども六法
山崎聡一郎/著(弘文堂)
◆るるぶマンガとクイズで楽しく学ぶ!電気とエネルギー
川村康文/監修(JTBパブリッシング)
紹介している県立図書館の本は、皆さんが住んでいる市や町の図書館からも借りることができます。本の世界に触れてみてください。問い合わせは県立図書館、電話0952(24)2900。