歴史学者の平山優さんが13日、佐賀市の佐賀県立美術館を訪れ、開催中の特別展「桃山三都-京・大坂と肥前名護屋」を鑑賞した。「九州に特化した桃山時代中心の展示は非常に珍しい。豊臣秀吉と九州の大名、肥前名護屋に関係する貴重な品々が集まっている」と評価した。
平山さんは大河ドラマ「どうする家康」などで歴史考証を担当し、佐賀新聞文化面で名護屋城をテーマに連載している。14日に開催される特別展の関連イベントの名護屋城バスツアーに合わせて佐賀県を訪れた。
特別展で興味深い作品・資料として「肥前名護屋城図屏風(びょうぶ)」や「名護屋城跡出土金箔(きんぱく)五七(ごしちの)桐文(きりもん)飾瓦」を挙げ、「肥前名護屋城の瓦は相当立派なもの。文様の五七桐は豊臣政権の象徴で、屋根の一番目立つところに飾られる」と述べた。
特別展は佐賀新聞創刊140周年記念事業で、桃山時代に栄えた三つの都市に光を当て、国宝や重要文化財を含む豪華絢爛(けんらん)な約100点を紹介する。来年1月29日までで、期間中に一部展示を入れ替える。主催=佐賀新聞社、佐賀県立美術館。特別協賛=木下グループ、草苑、冠婚葬祭セリエンス、ホテルマリターレ創世。(清川千穂)