江里口秀次市長(右端)ら市幹部に地域課題の改善案を提案する小城高の生徒たち=小城市役所

 小城高の生徒たちが4日、小城市の地域課題に関する改善案をまとめ、江里口秀次市長に提案した。活動を通して自分たちが暮らし、学ぶ地域のことを見つめ直し、高校生の視点で小城の魅力を再発見した。

 1年生の7人が2班に分かれて発表した。空き家問題をテーマにした班は、国登録有形文化財・深川家住宅の利活用を提案した。市内にハート型の手水(ちょうず)鉢が多いことや、名物のコイ料理を切り口に小城を「こいする町」として打ち出し、ハートのクッキーやようかんなどを味わえる古民家カフェで食の魅力を発信したいと訴えた。もう1班は食品ロスを生まないアイデアを説明した。

 江里口市長は「エリアが楽しくなるような提案だった。発表で出たアイデアを組み合わせたらもっと面白くなるのでは」と述べた。

 市と同校が結ぶ包括連携協定の一環。生徒たちは7月に市職員から小城の魅力や課題について説明を受けた後、自分たちでアイデアをまとめた。古賀天真さんは「自然の豊かさや特産品など小城を見つめ直す機会になった。市の方々に発表を見てもらい、新しい視点を知ることができた」と話した。(古川浩司)