原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分について考える講演会が8日、唐津市民交流プラザで開かれた。NPO法人原子力資料情報室の高野聡研究員が講師を務め、玄海町で実施中の最終処分場選定の第1段階「文献調査」について「今後設置される『対話の場」が公正に運営されるよう、第三者によるチェックが必要」と主張した。
高野氏は、経済産業省の審議会・特定放射性廃棄物小委員会で委員を務める。玄海町は科学的特性マップで大半が「鉱物資源があり好ましくない」とされており、高野氏は「安全重視の側面に立てば、(「好ましくない」とされる)シルバーの地点に国が申し入れたことは重要な問題」と指摘した。
高野氏は、玄海町で今後設置が見込まれる住民との「対話の場」で「公正な運営に向け、第三者機関でチェックする体制をつくることが必要」と主張した。
講演会は、核のごみの最終処分について理解を深めようと、県平和運動センターが主催した。(松岡蒼大)