日本工芸会の今泉今右衛門副理事長(左)に目録を渡す佐賀共栄銀行の二宮洋二頭取=有田町の今右衛門窯

 佐賀共栄銀行(佐賀市)は、陶芸や染織、漆芸など伝統工芸の作家らでつくる日本工芸会に50万円を寄付した。主に次世代の育成事業に充てられる。3日に有田町の今右衛門窯で贈呈式があった。

 日本工芸会は重要無形文化財保持者(人間国宝)などの作家や技術者ら約2千人が所属。日本が誇る美と技を未来につなぐため、毎年の展覧会や人材育成事業に取り組んでいる。色絵磁器の人間国宝、十四代今泉今右衛門さん(61)は副理事長を務める。

 同行による寄付は2021、22年に続き3度目で、今回は同会が財政強化を図るため新たに作った寄付制度を利用した。贈呈式で二宮洋二頭取(73)から目録を受け取った今右衛門さんは「伝統工芸は作り手だけでなく、いろんな人の支えの中で続けていける。寄付を大変うれしく思う」と述べた。(青木宏文)