現役最後の試合に臨んだ藤田直之は、後半22分から出場した。磐田の攻撃の目を摘み取り、完封勝利に貢献。引退試合を勝利で飾った。クラブやサポーターに対し、「想像もしていなかった世界を見せてもらった。本当に感謝しかない」と頭を下げた。
「あれだけ拍手をしてもらってすごく幸せだと思った」とピッチに入った。代名詞のロングスローも披露し、集まったサポーターを沸かせた。
J1昇格時を知る藤田は、引退セレモニーで「チームが一つになりサポーターを巻き込んで戦うと、とてつもない雰囲気をつくれることを知っている。サポーターの皆さんには、来季も選手を支えてほしい」と涙ながらに呼びかけた。
今後は指導者の道を志し「自分がこのチームの監督として戦っている姿を想像したときに、わくわくしている自分がいる」とも語った。
最後は背番号と同じ14回胴上げされ、祝福を受けたキャプテンは、笑顔で駅前不動産スタジアムのピッチを後にした。(中村健人)