サッカー・J1サガン鳥栖の藤田直之選手が今季限りで現役を引退する。8日の磐田戦後には引退セレモニーが行われ、家族やサポーターなどに感謝の気持ちを伝えた。あいさつの全文を紹介する。

 

引退スピーチするMF藤田直之=鳥栖市の駅前不動産スタジアム

 このユニフォームが名残り惜しくて、まだ着ています。スパイクも履いてます。

 まずこのようなセレモニーを開催するに当たってチーム関係者の皆さん、本当にありがとうございます。

 僕は今年で引退します。

 15年前、僕がこの鳥栖に入団が決まったのは、もうクリスマスも過ぎた年末のことです。当時J3もなくて本当にギリギリ鳥栖に拾ってもらったような形での入団でした。

 なので当時、3年後にまだプロとしてやれているかな、そういう不安だったり、3年目プロとしてやれていることを目標にしてこのチームに入ってきたことを今でも覚えています。

 いま若い選手と話すと、みんな口をそろえて「海外に行きたい」という本当に志の高い選手ばかりで、当時の自分がそんなことを考えられるようなレベルになかったことも自覚しています。