「伝統的酒造り」の無形文化遺産登録が決まった5日、佐賀県内の酒造関係者は海外からの注目がさらに高まり、輸出増への期待を寄せた。

 「万齢」で知られる小松酒造(唐津市相知町)は輸出にも力を入れている。小松大祐社長(57)は、「和食」が文化遺産登録を機に海外で和食店が増えたことを例に挙げ、「和食と同じように日本酒が海外に進出するきっかけになればいい。改めて日本酒に注目して飲んでほしいし、輸出量も増えてほしい」と期待する。

 海外の品評会でも高い評価を受けている天山酒造(小城市)。七田利秀会長(85)は「米国で日本酒の品評会が行われたり、海外から酒蔵の見学に来たりと、国外でも日本酒人気が盛り上がっていると感じている。今回の登録を機にさらに日本酒が海外で浸透すればうれしい」と喜ぶ。(秋根紗香)