日本相撲協会の冬巡業「大相撲玄海場所」が5日、玄海町社会体育館であった。佐賀新聞創刊140周年記念と玄海町文化講演会事業として、玄海町と佐賀新聞社でつくる実行委員会が主催した。横綱の照ノ富士や九州場所で初優勝した大関の琴桜ら人気力士が集結し、会場に詰めかけた約1650人のファンが大相撲の醍醐(だいご)味(み)を味わった。
玄海町の脇山伸太郎町長はあいさつで、SAGA2024国民スポーツ大会の相撲競技が巡業と同じ会場で行われたことに触れ、「国スポの興奮冷めやらぬ中、大相撲を開催できることは大きな喜び」と述べた。佐賀新聞社の中尾清一郎社長は「本場所とは違った、より近い力士との交流を楽しんでください」と呼びかけた。
巡業には力士や裏方ら183人が参加した。佐賀県関係力士では、佐賀市出身の幕下・千代虎と武雄市出身の序二段・康誠が特別参加した。取組ではそろって白星を収め、地元ファンからの大きな声援に応えた。横綱照ノ富士の土俵入りや取組の結びの一番で琴桜-豊昇龍の大関対決が繰り広げられるなど多くの見どころがあり、会場は終始、歓声に包まれていた。
佐賀県内での巡業は5年ぶりで、玄海町では初めて行われた。(松岡蒼大)