多くの相撲ファンが詰めかけた玄海場所=玄海町社会体育館

土俵入りを披露する横綱照ノ富士

コミカルな初っ切りで観客の笑いを誘った力士

握手会で子どもと交流する小結若元春

 佐賀県内で5年ぶり、玄海町では初めての大相撲巡業となった「大相撲玄海場所」(玄海町と佐賀新聞社でつくる実行委員会主催)。開催を待ちわびたファンが早朝から町社会体育館に詰めかけ、看板力士や地元出身力士らによる迫力満点の稽古や取組を楽しんだ。子ども稽古や相撲甚句など巡業ならではの多彩な催しもあり、館内は大いに沸いた。(文・松岡蒼大、写真・西浦福紗)

■多彩な催し、1650人満喫 「来てくれてうれしい」

 ◯…玄海場所が開催された町社会体育館は約1650人のファンで埋まり、土俵上の熱戦をはじめ、握手会や初っ切りなどで大相撲の魅力を満喫した。

 禁じ手などをユニークに紹介する初っ切りや相撲甚句が会場を盛り上げた。横綱照ノ富士の土俵入りでは厳かな空気に包まれ、九州場所の千秋楽と同じ琴桜-豊昇龍の大関対決には盛んな拍手が送られた。

 午前中の握手会では来場者が行列をつくり、十両の白熊や小結若元春らと交流した。若元春からサインをもらった福岡市の中川内聡史さん(11)は「手が大きくてびっくりした。相撲をしてみようかな」と笑顔を見せた。

 玄海町の岡部志津子さん(69)は「テレビで見ている力士がこんなところまで来てくれてうれしい。孫の子ども稽古も見て、好きな大の里の体にも触れられて楽しい1日だった」と話した。