先生や友達からのアドバイスを生かし、見出しを考える多良小の5年生=太良町の同校

 教育現場での新聞活用「NIE(ニュースペーパー・イン・エデュケーション)」の公開授業と研修会が3日、実践校の多良小(太良町)であった。県内のNIE実践校関係者ら約40人が見守る中、全学年の国語科授業で、子どもたちの学びに新聞を生かす工夫が紹介された。

 多良小は2023年度から実践校となり、「学びの土台(どだい)づくり」にNIEを生かしている。低学年は新聞に触れることで探究心を育み、高学年は新聞づくりを通して情報収集力や表現力の醸成につなげている。

 5年1組では「『和の文化新聞』を作って発信しよう」という単元で授業を展開。和食や道具、自然など児童が選んだテーマごとの班に分かれ、インターネットで情報収集しながら学習を進めた。友達からもアドバイスを受け、新聞の素材となるキャッチフレーズ(見出し)を考えた。

 研修会では「授業が学年に応じて児童の思考の流れに沿って進められ、主体的な学びにつながっている」「現在重視されている、知識よりも考える力を伸ばす方向に新聞活用は適している」などの意見が出た。(市原康史)