伊万里市の深浦弘信市長は、市政に幅広い市民の意見を反映させようと巡回座談会を始めた。「市長と話そう あしたの伊万里」と題して市内全13地区で開き、地域で暮らし続けるために必要な施策について意見を交わす。
深浦市長は2021年の夏にも市民との座談会を企画したが、コロナ禍で中断になった。今回は20日の波多津町を皮切りに来年1月中旬まで、各地区のコミュニティセンターで開く。
波多津町の座談会では、深浦市長が市の財政状況や今後取り組む事業について説明した。意見交換では農業の藤森堪山さん(67)が耕作放棄地が増えている現状に「土地が荒廃すると住む人もいなくなる」と不安の声を上げ、田んぼを維持するための支援を求めた。
子育て中の女性は高校生の医療費助成を手厚くしてほしいと要望し、深浦市長は「財政面での条件が整えば、来年度に何らかの形でやりたいと考えている」と答えた。(青木宏文)