分類とは異なる性別向けのおもちゃで遊ぶ親子=武雄市図書館

 性別で商品を分類することが多いおもちゃとジェンダーについて考えるワークショップが23日、武雄市図書館とこども図書館で開かれた。本来とは違う性別向けのおもちゃで遊ぶ場を設け、保護者と玩具メーカーの代表が子どもの好奇心を育むおもちゃの在り方を語り合った。

 武雄市と子育て事業で連携協定を結ぶ玩具メーカーのピープル(本社・東京)代表の桐渕真人さんを講師に迎えた。8歳と10歳の男児の親である桐渕さんは、「男の子だから、女の子だから」という視点でおもちゃや遊び方を区別することに疑問を抱いてきたことを話した。

 参加した10組の親子に男児は女児向けの、女児は男児向けのおもちゃでそれぞれ遊んでもらい、意見を交わした。保護者からは「男の子でも人形遊びに興味を持っていた」「ほかの子の様子を見ながらでも、いろんな玩具で遊び出した」などの意見が出た。女の子の方が積極的に遊び始めるとの指摘もあった。

 桐渕さんは「男の子向け、女の子向けという分け方がジェンダーを考える上で妥当なのか玩具メーカーとしても模索している」とし、「大人の目線で子どもの好奇心にバイアスをかけることなく、好奇心を大切にする子育てを心がけたい」と話した。

 同社から武雄市に知育玩具が寄贈され、図書館を訪れた子どもたちにも抽選でおもちゃがプレゼントされた。寄贈された知育玩具は、市の子育て支援センターや保育園などで活用される。(澤登滋)