統計知識の普及などを目的にした「統計グラフ佐賀県コンクール」(県、県統計協会主催)の表彰式が18日、県庁で開かれた。アンケートを基にゲームで遊ぶルールを考えた東原庠舎(とうげんしょうしゃ)東部校4年の瀬山創元さん、県内の自然災害伝承碑を調べた佐賀西高1年の田口夢彩さんら6人の作品が特選に輝いた。
6部門に323点の応募があり、グラフの分かりやすさや正確さ、見せ方の工夫などを審査した。特選のほか入選22点、佳作50点、特別賞2点、学校賞2点が選ばれ、上位19点が全国コンクールに出品。瀬山さんと田口さんの作品は全国でも入選した。
小学3、4年生の部の瀬山さんは、校内の児童と保護者からアンケートを取り、ゲームとのつきあい方を探った。ゲームをする時間は学校がある日は1時間以内が多いことが分かり、大人がゲームに反対する理由も踏まえて「学校の日は1時間以内」「課金しない」など10個のルールを作った。瀬山さんは「協力してもらったたくさんの人に感謝している。今は自分で決めたルールを守ってゲームをしている」と喜んだ。
高校生以上の部の田口さんは、県内の自然災害伝承碑から伝承の内容を調査し、災害や伝承碑への意識について高校生アンケートを実施した。碑の存在は知られているものの、防災対策にはつながっていないケースが多いことを指摘し、過去の教訓を防災に生かしていく意義を訴えた。
受賞者を代表し、田口さんが「統計グラフやデータの力を通して人々の行動や環境、社会を良い方向に変えていけるようこれからも頑張りたい」と述べた。(丸山美陽)
その他の特選と学校賞、特別賞は次の通り。(敬称略)