北朝鮮による拉致問題の解決へ向けた署名活動が15日、佐賀県庁で行われた。「北朝鮮に拉致された日本人を救出する佐賀県民の会」(救う会佐賀)の会員らが、「同じ日本人を救うためによろしくお願いします」と協力を呼びかけた。
同会は2012年に発足。横田めぐみさん=失踪当時(13)=が拉致された11月15日に合わせて、県庁で署名活動を行っている。この日は拉致被害者や北朝鮮工作船などを紹介するパネル展示や、活動のシンボルのブルーリボンバッジの販売もあった。
県庁内で勤務する大島華音さん(22)は「自分が生まれる前からの問題。署名が少しでも力になれば」と話し、出張で訪れていた鹿児島県の永田裕己さん(25)は「もうすぐ半世紀になる。早く解決してほしい」とペンを執った。
大原巖会長(86)は「未だ解決しない拉致問題の現状を知ってもらい、広く協力を呼びかけて早期解決を訴えたい」と話した。この日は337人が署名し、「救う会」全国協議会(東京都)がとりまとめて石破茂首相宛に提出する。
県警によると、1967年~79年に行方不明の届け出があった7人について、北朝鮮による拉致の可能性を排除できないとしている。(上田遊知)