田楽を奉納する子どもたち=佐賀市の白鬚神社

田楽を奉納する子どもたち=佐賀市の白鬚神社

 国の重要無形民俗文化財に指定されている「白鬚(しらひげ)神社の田楽」が18日、佐賀市久保泉町の同神社などで奉納された。華やかな装束をまとった子どもたちが舞い、鎮座1450年を祝ってみこしも地区を巡った。

 県内唯一の田楽で、子どもたちが出演することから「稚児田楽」とも呼ばれる。大人が吹く笛の音に合わせ、川久保地区の男子小中学生8人が演じた。幼い「ハナカタメ」と「スッテンテン」が大人にかつがれて登場し、長い付け毛と振り袖で着飾った「ササラツキ」が伝統的な打楽器ササラを鳴らした。「カケウチ」は、舞台を飛び回って太鼓を打った。

 同神社は575年、滋賀県から勧請したと伝わる。今年は50年に一度巡行するみこしも、勝宿神社や久保泉小を巡った。

 西原清純宮司(53)は「できるだけ昔のままの形で、先人たちの気持ちごと次世代に伝えていきたい」と話した。ササラツキで参加した久保泉小6年の梶原和樹さんは「隣の人と合わせるのは難しかった。出演できてうれしかったし楽しかった」と汗をぬぐった。

 19日も正午から、同神社で田楽が奉納される。(花木芙美)