愛媛県を主会場に開かれている第72回国民体育大会「愛顔(えがお)つなぐえひめ国体」に出場している佐賀県の相撲チームが7日、愛媛県の西予市野村町で車の横転事故に遭遇し、車を持ち上げて救助に一役買った。
県チームの約10人は現場近くに分かれて民泊していた。試合を控え、集会所で朝食を取り終えた午前8時50分ごろ、大きな物音が外から聞こえてきた。
坂本清監督(42)が民泊先の住民と駆け付けると、市内の69歳男性が運転する軽トラックが車道わきの水路に転落していた。男性の右手が車の下に挟まっていたため、選手たちを呼び、車にロープをつないで全員で持ち上げた。
男性は救急車で運ばれたが、右手首の軽傷で済んだ。地元の警察は「高齢者が多い地域で、普段なら救助にもっと時間がかかったはず。力持ちに助けていただき、大変助かった」と話した。
国体の会場では、この出来事が場内アナウンスで紹介され、観客から大きな拍手が湧いた。