佐賀市出身の洋画家山口亮一(1880~1967年)の資料展が、佐賀市の山口亮一旧宅で開かれている。洋画や着物、焼き物など寄贈品を中心に84点が並ぶ。20日まで。観覧無料。
旧宅の手塚辰夫初代館長の家族から寄贈された洋画「寒鮒(かんぶな)」は、フナが鉢の中に浮かぶ姿をモチーフに、うろこの光沢などを繊細に表現している。亮一が妻・スガのためにデザインした訪問着は「三つ橘の紋」や色とりどりの紅葉をあしらう。1964年の佐賀市の成人式で記念品として配られた皿は、亮一が枝に咲く梅を絵付けした。
佐賀市の委託を受けて旧宅を運営してきたNPOまちづくり研究所が毎年資料展を開いてきたが、人員不足などを理由に本年度で運営委託が終了するという。同研究所の横尾佳代さんは「寄贈者への感謝を込めて作品を展示している」と話す。
午前10時から午後4時まで。14日は休館。(坂本有佐)