世界を相手に戦う兄が頂上のホールドをしっかりつかむと、大歓声が夜空に響いた。多久市の九州クライミングベースSAGAを舞台に、ナイトゲームで行われたスポーツクライミング少年男子リード決勝。通谷律・結太(ともに多久高)組は、詰めかけた観客を沸かせる登りで栄冠を勝ち取った。

 決勝は2本のルートをペアで同時に登る方式。照明を浴びて、大勢の視線を集めるナイトゲームは、リードを苦手としてきた弟・結太だけでなく、ボルダーのユース世界大会を3連覇した兄の律も緊張を感じていた。