唐津市の離島・加唐島が古代朝鮮・百済の第25代武寧王の生誕地であることを縁にした日韓交流が9月末に韓国・公州市であった。Kポップアーティストらが出演する百済文化祭で、佐賀県民らでつくる合唱団が地元の市民合唱団と共演。数万人が来場する大舞台で交流を発信した。
「まつろ・百済武寧王国際ネットワーク協議会」(宮崎卓会長)が20年近く続けている韓国訪問が出演につながった。今回は唐津市や伊万里市の市民などで昨年結成した「ワッカー合唱団」(指導者・和嶋静代さん)の16人が同行し、それに現地の交流団体が応え、人気イベントの開幕式でのPRとなった。
公州市民合唱団と現地で練習して本番に臨んだ。野外会場の大観衆を前に、韓国で有名な曲「であい」を日本語で、日本で作られた武寧王の歌「ニリムセマ(加唐島の思い出)」を韓国語で一緒に歌った。
舞台に立った合唱団の冨田竹美さん(63)と田代惠美子さん(68)=共に唐津市=は「みんな気持ちよく歌えて夢心地でした」「こういう交流が一番平和でいい」と感激している。協議会の福本英樹理事(73)は「われわれの活動を皆さんに知ってもらい、胸が熱くなった」と語った。(宮﨑勝)