段ボール製の簡易トイレを組み立てる生徒=佐賀市の城北中

アルミ製のブランケットにくるまる生徒=佐賀市の城北中

長期保存ができる備蓄用のビスケットを試食する生徒たち=佐賀市の城北中

 佐賀市の城北中の生徒会がこのほど、防災について考える集会を開いた。自分や周りの人の命を守るため、災害時に取るべき行動を学ぼうと開催し、全校生徒約500人が参加。専門家の講話で知識を深めるだけでなく、防災グッズの体験、手作りパンフレットの配布などを生徒が主体となって企画し、防災意識を高めた。

 長期保存できる非常食のビスケットを試食したほか、段ボール製の簡易トイレを組み立てたり、防寒用のアルミ製ブランケットにくるまったりして避難所での暮らしを体感した。生徒たちは「トイレは組み立てが意外と簡単」、「ブランケットはあったかい」などと感想を話した。

 講演した公益社団法人Civic Force(シビックフォース)の後藤忍さん(46)は、今年1月の能登半島地震の被災地に支援物資を届けたことを紹介し「災害はいつ、どこでも、誰の身にも起きる」と日頃の備えの重要性を訴えた。パンフレットは市職員の監修を受け、校区のハザードマップを掲載した。

 集会は、校内から募った能登半島地震の義援金をシビックフォースに贈呈した生徒会役員が、職員の講話に影響を受けて企画した。3年で生徒会副会長の池田蒼唯(あおい)さんは「始まるまでは不安だったけど、みんなが積極的に参加してくれた。今日の集会を機に、生徒が家族の中心になって防災について話し合ってほしい」と話した。(秋根紗香)