山間部の将来を住民が主体となって考える「山の会議(仮)」を実施した地域の魅力を再発見する「深掘り会議」が9月29日、嬉野市で開かれた。2020年度に取り組んだ太良・鹿島ブロックなどから約60人が参加。温泉街や塩田津で町歩きを楽しみ、これからの活動のアイデアなどを語り合った。
「山の会議(仮)」は県が20年度から始め、今年で5年目。地域の人たちが地元の魅力を見つけ、人と人とのつながりを築くことで、新たなチャレンジにつなげることを目指している。県内11ブロックのうち、これまでに10ブロックで開催し、21年度からは深掘り会議も実施している。
嬉野市内で「暮らし観光まちあるき」活動に取り組む人たちも参加し、会議に先立って町歩き体験を行った。嬉野温泉商店街と塩田津の2コースで実施され、嬉野温泉は旅館大村屋社長の北川健太さんと音成印刷社長の音成信介さん、塩田津は同市移住・定住コーディネーターの久野裕子さんがガイドを務めた。
参加者はガイドに案内されながら、地域に根差した個人商店や古くからの営みが残る町並みなどを見学。商店主らと言葉を交わして町の魅力を探ったほか、歴史的建造物などを写真に収めた。
朝日I&Rドームで開いた会議では、5~6人のグループに分かれて町歩きの感想を発表し、今後の活動に向けたアイデアを共有。「山の恵みと地元のお店をつなげていきたい」「佐賀県にはいいものがたくさんあるので、全国にどう発信していくか考えたい」などの意見が出た。(瀬戸健太郎)