福岡資麿氏

 自民党の石破茂総裁(67)は、党四役と新内閣19人の顔ぶれを固めた。福岡資麿参院政策審議会長(51)=3期、佐賀選挙区=を厚生労働相に起用する。重要閣僚での初入閣となる。党副総裁に菅義偉前首相(75)、総務会長に鈴木俊一財務相(71)を内定、国対委員長には坂本哲志農相(73)を充てる。初入閣は13人に上る。関係者が29日、明らかにした。

 石破氏は30日に党執行部を発足させる。菅氏が麻生太郎副総裁(84)の後任になることで、副総裁は2代続けて首相経験者が務めることになる。麻生氏は最高顧問に就く方向だ。重鎮を起用することで弱い党内基盤を安定させる狙いがある。小林鷹之前経済安保相(49)は広報本部長を打診されたが辞退した。

 内閣では、防衛相に中谷元・元防衛相(66)が再登板、農相に小里泰弘首相補佐官(66)、経産相に武藤容治元経産副大臣(68)、文部科学相に阿部俊子元外務副大臣(65)を起用する。公明党の斉藤鉄夫国土交通相(72)は続投。財務相に加藤勝信元官房長官(68)、外相に岩屋毅元防衛相(67)を充てる。

 厚労相に就く福岡氏は、厚労行政に明るく、党の厚労部会長などを歴任。読書バリアフリー法や障害者文化芸術活動推進法などの法整備にも携わった。現在も参議院の厚労委員会筆頭理事。第3次安倍改造内閣で石破氏が地方創生担当相の時に、担当の内閣府副大臣を務めた。

 佐賀県関係議員の入閣は、2016年8月に復興相に就任した今村雅弘衆院議員以来、8年ぶりとなる。厚労関係では、1991年11月から92年12月まで厚生相(当時)を務めた山下徳夫元官房長官以来となる。