8月8日に宮崎県日向灘沖で発生した地震では、お持ちのスマートフォンやテレビなどで緊急地震速報が流れてきて驚かれたのではないでしょうか。

 皆さんは、大地震が発生した際、どのようにして家族の無事を確認しますか。8月の地震も「夏休み期間中」「平日」「夕方」での発生だったため、慌てて家族に連絡をされた方も少なくないと思います。2011年に発生した東日本大震災では、昼間に大地震が起きたため、家族の安否が分からず不安になった方々が多くいらっしゃいました。

 真っ先に思いつくのは、電話をかけることだと思いますが、災害時はたくさんの方々が利用して混線するため通話規制が行われ、なかなかつながらない状況が生まれます。そのような中でどのように安否や所在を確認するのか、「日頃から家族で話し合っておくこと」が大切です。

 対策の一つ目は、「我が家は一体どこに避難するのか」を確認しておくことです。災害で家が壊れて住めなくなった場合は、最寄りの避難所での生活に切り替わります。また、近所の人に避難先を伝えておくとより安心です。

 対策の二つ目は、災害用伝言ダイヤル「171」や災害用伝言板アプリを活用することです。携帯電話が混線している状況でも、安否情報を音声として録音・再生したり、文字で残して確認することができます。使い方などを事前に確認しましょう。

 9月1日は「防災の日」です。日本赤十字社では「ACTION! 防災・減災 -命のために今うごく-」プロジェクトを通じて自助・共助の重要性を広く啓発していきます。引き続き月1回のこのコラムでも皆さんの備えにつながる情報を発信していきますので、ぜひ『行動』につなげていただけるとうれしいです。(日本赤十字社佐賀県支部 上瀧達也)