第五章「八月十五日」(19)  昇太は逆に、少年の目の付け所(どころ)に感心した。まさかオフィスの机や椅子に二十一世紀的な要素が感じられるなんて、想像すらしていなかった。「それもこれも、やはり一九四五年に日本が太平洋戦争に勝利し、戦争を終わらせたから、ということでありますね。