基山町と福岡県朝倉市を結ぶ第三セクターの甘木鉄道(本社・朝倉市)は、10月1日からの運賃値上げを国土交通省九州運輸局に申請した。物価や人件費などの高騰に伴う措置で、認可されれば普通運賃は大人が平均16・9%、子どもは平均14・9%アップする。
申請は13日付。改定後の大人普通運賃は、1キロ以内が現行120円から140円に、2キロ以内が現行170円から200円など。基山-甘木は大人普通運賃が370円から60円アップの430円になる。通勤定期は15・0%、通学定期は15・1%値上げする。
運賃改定の理由について同社は、エネルギー価格や材料費の高騰などを挙げ、2025年度から新型車両への更新、26年度以降の基山駅と小郡駅へのエレベーター設置計画など大型投資への備えにも言及した。25~27年度の3年間で計1億1725万円の増収を見込む。
同社の運賃改正は、消費税率引き上げに伴う改正を除くと1995年12月以来約29年ぶり。(井手一希)