子どもに寄り添った学校教育を考えるイベント「夢みるオモロー教育フェス」が10日、佐賀市のメートプラザ佐賀で開かれた。前例にとらわれず、子どもの声に耳を傾け、学校改革に取り組んだ校長たちを取り上げたドキュメンタリー映画を観賞し、参加者と校長らが意見を交わした。
教育関係者や子育て中の人など約200人が参加。成績表や校則、宿題をなくした公立小中学校の校長を追った映画「夢みる校長先生」を鑑賞した。映画では、60年前から通知表や時間割のない「総合学習」を続けてきた長野県伊那市立伊那小、通知表を廃止した神奈川県茅ヶ崎市立香川小、校則をなくした東京都世田谷区立桜丘中などの校長が登場し、前例にとらわれない改革を進める様子が映し出された。
上映後、桜丘中の西郷孝彦元校長がオンラインで参加者らと意見を交わした。教員から不登校対策について問われると、「なぜ登校できないか、理由はさまざま。学校が楽しくない理由を一つ一つつぶしていくといい。一人のために学校を変える。ユニバーサルデザインですね」とアドバイスした。
佐賀県内の公立小中学校の教員らによる独自の取り組みの発表もあった。実行委員会とNPO法人こどもシンクタンクSAGA(佐賀市)が主催した。(福本真理)