お盆ただ中の14日、唐突な岸田文雄首相の自民党総裁選不出馬表明に佐賀県内でも驚きの声が上がった。「岸田ノート」に象徴される「聞く力」や子育て支援に力を注ぐ姿勢に「励みになった」「ありがたかった」との声が聞かれた一方、後手に回った自民党派閥の裏金問題への対応、物価高騰などのあおりを受けた農業者らからは「期待外れ」との批判も。人口減少、経済対策など積み残された課題を念頭に次のリーダーへの注文も相次いだ。

 岸田首相が2021年10月に衆院選の応援で武雄市を訪れた際、車座談義で2度の浸水被害の実態や復興支援を訴えた同市朝日町の「菓子職人の丘デタント」の相森真一代表(44)は「話題の『岸田ノート』を手に、被災地の声を直接聞いてもらい励みになった」と振り返る。その上で「辞めるのは早い感じもするが、政治家を辞めるわけではないので引き続き頑張ってもらいたい」と話す。