全国2位の作付面積を誇る佐賀県産タマネギを使ったクラフトビールが完成した。タマネギのうま味と香りが味わえる新感覚のビールとして、佐賀産タマネギになじみがなかった消費者にアプローチする切り口にする。
クラフトビール造りは、全国の信用金庫でつくる「よし仕事おこしネットワーク」と佐賀県が、地域連携プロジェクトの一環として実施した。
羽田空港に所在するクラフトビール醸造所が白石町産のタマネギを使い、手がけた。商品名は「佐賀オニオンエール」(330ミリリットル、税込み880円)で500本を製造した。醸造担当者は「みじん切りにすると香りが出すぎるので、くし切りにして投入した。ガツンとくる面白い新感覚のビールになった」と特徴を話す。
19日に羽田イノベーションシティであった完成披露会では、県首都圏事務所の井崎和也所長が「白石町出身としてタマネギを使ってもらうことがうれしい。佐賀にはたくさん良いものがあるので、さらに連携できたら」とあいさつ。佐賀信用金庫の坂田慎一郎理事長は「ビールを造ることが目的ではなく、いかに地元を盛り上げるかが鍵。販路拡大など地域の経済発展につなげたい」と力を込めた。
羽田空港の飲食店「羽田スカイブルーイング」で取り扱うほか、佐賀県内での販売も検討している。(大橋諒)