江戸時代の鹿島鍋島家の蔵書「中川文庫」の研究成果を発表する第5回セミナーが28日午後1時から、鹿島市の祐徳稲荷神社参集殿で開かれる。受講無料。
第1部は福岡大の山田洋嗣名誉教授が「『万古後拾新(まんこごしゅうしん)』の意味~抄出と手控え」と題して、万葉集、古今和歌集、後撰和歌集、拾遺和歌集、新古今和歌集から抜粋した書物「万古後拾新」を取り上げる。
第2部は福岡国際大の井上洋子教授が「中川文庫と沖縄~『沖縄対話』の役割を振り返る」と題して、鹿島藩最後の藩主で、沖縄県の初代県令を務めた鍋島直彬(なおよし)(1843~1915年)による沖縄治世を解説する。
直彬は沖縄士族の不服従運動やコレラの流行と闘いつつ、近代的な学制の確立に努めた。中川文庫は沖縄の近代史を語る一次資料としての役割も担っている。
午後0時半開場、午後3時まで。問い合わせは主催の国文学研究資料館研究協力・国際連携係、電話050(5533)2911。(古賀史生)