小城市の牛津高で10日、認知症サポーター養成のステップアップ講座が開かれた。福祉や保育を学ぶ2年生25人が認知症について理解を深め、患者や家族にどのような手助けができるのかを考えた。
昨年度、サポーター養成講座を受講した生徒に、より実践的な知識を学んでもらおうと開催した。市高齢障がい支援課の担当者が講師を務め、認知症患者との接し方について「病気であることをいったん脇に置き、その人自身を見つめることが大切」とアドバイス。失敗やできないことを指摘したり、一方的に何かをしてあげるのではなく、普段通りに接して相手の不安を解消することが重要と呼びかけた。
生徒たちはクイズ形式の設問に答えながら患者への接し方を確認した。グループワークでは「近所に住む高齢者がスーパーで代金を払わずに商品のコロッケを食べているのを目撃した」というケースを想定し、どんな声かけや対応ができるのか意見を出し合った。
杉町美咲さんは「認知症に自分事として向き合うことで、相手に安心感を与えられるようになりたい」と話した。(古川浩司)