学習の質向上へ教育現場でのデジタル技術導入に取り組む「SAGA教育DXスタートアップ事業」について、佐賀県教育委員会は16日、ICT活用教育の推進に関する事業改善検討委員会を開き、デジタル採点システムやテレワークの導入などの取り組みについて進ちょく状況や本年度の取り組みを情報共有した。
教員の負担軽減の狙いがあるデジタル採点システムは、解答を設問ごとに一覧できたり、模範解答を学習させて採点が自動化でき、昨年度2校での検証では採点時間が最大で半減したという。本年度は13校で導入される。テレワークシステムは専用端末を校外で使用しても学校と同様に業務ができ、職員が在宅勤務などをする場合のサポート的運用を想定する。本年度は全県立学校で専用端末が各1台以上、計110台が導入される。
生徒の学びを深めるために導入されたクラウド型授業支援ソフトは、自宅でも学校と同様に授業を受けられる。欠席者へのフォローや自主的な復習への高い効果が期待され、本年度から特別支援学校をのぞく県内全ての学校で導入される。
検討委員会では「教職員が端末の使用を促しているが、自主学習で端末を使用している生徒が少ない」「デジタル採点で生徒側の意見も聞くべき」など指摘があった。(上田遊知)