年齢や障害の有無に関係なく誰もが楽しめる「インクルーシブスポーツ」が体現された。10~70代の幅広い年代の約90人が集まり、歩きながらボールを蹴った。つえや車いすを使う肢体不自由者や知的障害者らの姿もあった。
「ウオーキングフットボール(WF)」。4月中旬、佐賀市のSAGAアリーナで開かれた全国障害者スポーツ大会(全障スポ)のオープン競技で行われた。全障スポは障害者だけでなく広くスポーツの面白さを伝え、始めるきっかけづくりとしての狙いがある。
大会を見据えて「佐賀県ウォーキングフットボール連盟」が昨年10月、発足した。岩田晃会長(67)は、サッカーが体力的な問題で少年期をピークに競技人口が減り続ける点を示し、「走れなくなった時の引退に歯止めをかけ、生涯スポーツになるポテンシャルがある」とする。発祥地の英国のように高齢者の健康維持など幅広い世代への広がりを期待する。